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構図で作る「時間」


視線があるということは、
同じコマ内を「見る」にしても、
コマと、隅から隅を頭で把握するのは同時ではない。
タイムラグがでてくる。
つまり、構図で時間が作れる。

例えば、
「おはよう」
「まったく、マニュアル通りにやっていますというのは阿呆の言う事だ!」
前者が1秒で、
後者が6秒程度。

読んだ時間はコマに流れる時間とほぼ等しい。
大きなコマを使えば広さ・大きさ・強調だけでなく、
ゆったりとした時間も表現できる(視線が留まる分ね)。

また、吹き出しの位置も気を抜けない。
(※図3)で例え、



人物より先に目に入る位置のAは「喋った」
人物より後に目に入る位置のBは「喋っている」
というニュアンスがある。
もしくは
Aは「素早く口にした」
Bは「間を置いて口にした」(注1)。

そして、
AとBが同じコマにある場合、
AのあとにBを喋っていることになる。

 
コマとコマの間にも時間は流れる。
コマとコマは数ミリ開いている(注2)。
この開きが大きければ「時間経過」が長いということだ。
コマ間がなく密着していれば、
間を置かなかったか、ほぼ同時ということ。

このような時間感覚で読者に共感をあたえられるのが、
漫画の一種の力だ。


注1 実際は登場人物に目がいきやすいので、
   厳密な時間表現ではない。
注2 この数ミリは文章でいうところの文間に近い、かも。
   ちなみにコマとコマの時間が飛ぶときの、
   「あれから数日~」という転化ではコマ間が広くとられる。



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