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物語要素事典


ストーリーを作るうえで、ヒントになるサイト

物語要素事典

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コマ割りはどう書かれてきたのか?


コマ割りについて書かれた本を比較感想していく


絵の構成要素


・隠す
・捻る
・傾ける
・伸ばす
・曲げる



「悟り」は右脳がカギ?


間違ってたら申し訳ないが
ブッダの晩年のことばに「
この世界は美しい」ってのがある。
これなんなのかずっつ引っかかってたが
少しヒントをもらった気がする。


脳科学者
ジル・ボルティ・テーラーは
事故で右脳の機能が高まったときに、
世界とのつながりを実感し「世界は美しい」と感じたらしい

ま、そんだけって話だが。






「マンガコマッタラー」というコマ割りツール



無料で使える「
マンガコマッタラー
というツールがある。
文章から自動でコマ割りを作成するツールだ。


ちょっとだけ使ってみた感想
正直、ベターなコマ割りなので、
これをそのまま使うのは気が引けるが、
ベターなコマ割りを知るにはうってつけだし、
そこに自分なりのアレンジを加えたり
自分が作ったコマ割りじゃないので、
演出について客観的にみられるていうのが
賢い使い方じゃないかな、と。


サイト下部にあるコマ割りについてのコラムがあり、
基本をきちんと押さえてあって
初心に戻れるのですごく使い勝手が良い。

これからのバージョンアップにものすごく期待できる。

クレしんで学ぶ、「女性が主人公のストーリー構造」


 


クレしん映画で3本の指に入るといわれる
「ユメミーワールド」って
しんのすけが主人公かと思いきや、
もろに女性が主人公のストーリー構造だったので、
『新しい主人公の作り方』を参考に解説。


 
・ステージ1、依存の世界
 サキは父に守ってもらい
 管理された夢の世界に依存する


・ステージ2、服従の代償
 サキは父に依存しているため
 対人関係が苦手で周りに冷たくしてしまう


・ステージ3、輝くチャンス
 ネネに向かって
 「私のこと、嫌いにならないって約束してくれる?」
 サキは自ら対人関係を築こうとします
 かすかべ防衛隊にも参加


・ステージ4、衣装を着る
 「衣裳を着る」とは逆もまた真なり
 サキはしんのすけらに嫌われたくないため
 ヘルメットを着けずに寝ようとする
 「衣裳を脱ぐ」ことで本当の自分になろうとする


・ステージ5、秘密の世界
 サキは依存の世界とは別に 
 父の干渉を受けない「秘密の世界」を持つ
 これは、ひみつ基地や防衛隊のこと
 秘密の世界をもつことで、
 サキは本当の自分を模索しようとする


・ステージ6、適応不能になる
 仲間と秘密の世界がバレそうになったサキは
「待ってパパ こいつら友達じゃないよ!」
「うるさいおバカ あっち行け!」
 と、仲間のために嘘をついてかばうが
 仲間には誤解され仲違いに
 ひみつ基地も友達ごっこもおしまい


・ステージ7、輝きの発覚
 秘密の世界で
 本当に自分を表現できるようになったサキは
 しんのすけに助けを求められることができ
 依存の世界と秘密の世界の垣根が壊れ
 父もそれを知るようになる


・ステージ8、枷を手放す
 このストーリーで枷は「父への服従」です
 サキはいったん父のもとを離れ、
 バクを探す旅に出ます


・ステージ9、王国の混乱
 サキの母親が出現し夢の世界を混乱させてしまう


・ステージ10、荒野をさまよう
 サキは夢の世界を作る機械を壊す
 慣れ親しんだ世界から心を切り離し
 孤独を体験するサキ


・ステージ11、光の選択
 しんのすけら仲間はどんなに頑張っても
 サキの母親を倒せません
 しかし、サキが自らのトラウマと向き合うことで
 母親というトラウマを克服します


・ステージ12、秩序の再構築
 サキは父や母と絆を結び直す


・ステージ13、輝く王国
 父の科学技術はよい方向の研究に使われ
 サキは新天地でも
 対人関係を築けるようになった
 



おおざっぱにまとめると
サキの変化に注目してみる映画なんだなぁと。
サキのセリフと感情が相反すとき泣ける。

クレしんってチェックしてないんですけど、
ユメミーワールドは3本の指に入るってのも伊達じゃない。
ストレートでわかりやすいお話ではあるんですが、
合間でギャグが挟まってるので飽きないし、
テンポよく見れますよ。
ってか、話の内容を大人はわかるとおもいますが、
子供にどこまで伝わるのかな?



 

 

BJストーリーの核



連載終了から数十年たった今も、
日本最強の短編漫画があるが、
半分以上同じパターンだ。


第1段階【ゲストキャラ】が【欲する】

第2段階【何か】を失う

第3段階それにBJが【対応】する


具体例をあげると、
秋田文庫版1巻
第1話「医者はどこだ!」
第1段階【大富豪】が【息子の命を欲する】

第2段階【仕立て屋の息子】を失う

第3段階BJが【大富豪の息子に整形した仕立て屋に治療費をあげる】
 
 

同著
第2話「春一番」
第1段階【白斑症の女性】が【初恋相手を欲する】

第2段階【初恋】を失う

第3段階BJが【初恋相手が連続殺人犯だったと突き止め撃退】


同著
第3話「畸形嚢腫」
第1段階【ピノコ】が【手術を欲する】

第2段階【姉】を失う

第3段階BJが【引き取る】


と、
かなり抽象的な見方だけど、
何かを失うってのが日本人の侘しさを刺激し、
名作たらしめる原動力になってると思う。
その後もちゃんとBJのフォローがあるので、
安心して読める。


で、
上記のパターンに当てはまらない回があるんだけど、
そのはみ出し回を探っていくのが、
BJの創作術に触れられると思う。
例えば、
同著 第4話「人面瘡」
第1段階【患者】が【人面瘡の治療を欲する】

第2段階【人面瘡】を失う

と、おもわせといて
実は、
第1段階【人面瘡】が【悪人にとりついている】

第2段階【人面瘡】を失う

第3段階 悪人は殺意がわくが、
    よみがえった人面瘡が阻む。
   「もしかしたら
    この男の良心の顔だったのかもしれない」
    というようなミスリードもある。

同著 第5話「ときには真珠のように」
第1段階【BJ】が【恩人の命を救おうとする】

第2段階【恩人の命】を失う

第3段階「人間が生きものの生き死にを自由にしようなんて
     おこがましいとは思わんかね」
     肩を落とすBJ

これまではゲストが【欲する】役だったのに、
今回はBJ自身が【欲する】
そして、ラストは何もできず無力なBJ。
というふうに、
アレンジを加えているので決してワンパターンにはならない。
こういうとこを学べればストーリーづくりに大きな力になる。


未完成の漫画設計支援ソフト


POMという漫画設計支援ソフトを
ご存じだろうか?
くわしくは以下のWikiをご覧いただきたい。
http://ja.wikipedia.org/wiki/POM_(%E6%BC%AB%E7%94%BB%E5%88%B6%E4%BD%9C%E3%82%BD%E3%83%95%E3%83%88


コマ割りの原案をソフトがする。
そういう未来はもうすぐそこかもしれない。


コマ割りの第一歩


コマ割り(ネーム)ってやっぱ敬遠されてるかも。
「技術」というより「感覚」なので、
どうしても教えにくい。
だからなのか専門書は少ないし、
内容も似たりよったりだ。


でも、
原則は簡単なのだ。
絵やセリフの見せ方をコントロールして、
読者に時間や感情の流れを伝えること。
だから億劫にならず、絵と向き合いましょうや。

構図で作る「時間」


視線があるということは、
同じコマ内を「見る」にしても、
コマと、隅から隅を頭で把握するのは同時ではない。
タイムラグがでてくる。
つまり、構図で時間が作れる。

例えば、
「おはよう」
「まったく、マニュアル通りにやっていますというのは阿呆の言う事だ!」
前者が1秒で、
後者が6秒程度。

読んだ時間はコマに流れる時間とほぼ等しい。
大きなコマを使えば広さ・大きさ・強調だけでなく、
ゆったりとした時間も表現できる(視線が留まる分ね)。

また、吹き出しの位置も気を抜けない。
(※図3)で例え、



人物より先に目に入る位置のAは「喋った」
人物より後に目に入る位置のBは「喋っている」
というニュアンスがある。
もしくは
Aは「素早く口にした」
Bは「間を置いて口にした」(注1)。

そして、
AとBが同じコマにある場合、
AのあとにBを喋っていることになる。

 
コマとコマの間にも時間は流れる。
コマとコマは数ミリ開いている(注2)。
この開きが大きければ「時間経過」が長いということだ。
コマ間がなく密着していれば、
間を置かなかったか、ほぼ同時ということ。

このような時間感覚で読者に共感をあたえられるのが、
漫画の一種の力だ。


注1 実際は登場人物に目がいきやすいので、
   厳密な時間表現ではない。
注2 この数ミリは文章でいうところの文間に近い、かも。
   ちなみにコマとコマの時間が飛ぶときの、
   「あれから数日~」という転化ではコマ間が広くとられる。



P R